信州小諸から

信州小諸から感じたこと、思ったことなどお伝えします。

20180416 この町の何でも屋

(職員へのメッセージを転載します)


環境水道部の皆さんへ



 おはようございます。
 週末の雨で桜も花から若葉へと季節は移ろいで行きますね。
年度始めだけでなく、これから毎週思いついたことなど皆さんへお伝えしていくことにしました。拙い内容ですがお付き合いお願いします。



 さて、しばらく前の小諸警察署長のKさんは筆の立つ方でしたが、小諸署に異動してきた署員に小諸の町についてのレポートを課していました。そのレポート集は市役所にも届けられましたが、所長さんはレポート冒頭あいさつで乃南アサの『ボクの町』という小説の中の「この町の何でも屋」という言葉を紹介していました。

 この小説の中の、先輩署員が見習い警察官に語る
「地図や統計を眺めるだけじゃなくて、どれくらい歩き回ってるかってことだ」
「自分が、どういう町の治安を守ってるか、それを知らなきゃ、どうしようもないぞ。どんな人が暮らしていて、どういう雰囲気で、どこに何があるか、昼と夜で、どんな風に変わって見えるか、そういうことを肌で覚えろ」
「それでな、まず、この町を好きになれ。この町に住んでる人たちの生活を守りたいと思えるようになれ」
「俺たちはな、この町の何でも屋なんだ」

 という部分を署長さんは署員に伝えたかったのだと思います。そしてこのことは私たち小諸市職員にも言えることだと思います。

 現場を知るということでもう一つ、
4月4日に第52回 国家公務員合同初任研修開講式で安倍総理が訓示をしました。
 総理はこの中で行政官でもあり、民俗学を確立した柳田國男について触れています。柳田は農村の窮状を変えるため農商務省へ進み、農村の実情から当時の農業政策に異議を唱えたが当時は受け入れられなかったとのことです。
 総理は
「皆さん、現場に出て、現場の声に、じっくりと耳を傾けてください。頑張る人々の思いに接して、国民本位の政策を磨き上げてください。霞が関の中だけでつくられた、頭でっかちの理論が、世の中に受け入れられることはありません。」
「皆さんは評論家ではありません。紙の上での提言、報告書の類いをつくることだけに満足してはなりません。むしろ、ここからがスタートです。自ら汗をかいて周りを説得し、実現にこぎ着ける。行政のプロフェッショナルとして、政策をやり抜くことが求められます。」

 と訴えています。
国県よりも現場に密着した私たちは国県の職員以上に現場に依拠しなければ存在意義が無いと思います。

 現場に近いということはそれだけ厳しいことも多いですが、まさにここからスタートし現場を変えていくことが私たちの仕事です。

 市長の年度始めの訓示にありました、市職員を志した皆さんそれぞれの「青雲の志」を改めて胸に前へ進みましょう。


 PS 柳田と小諸との関係ですが、藤村記念館の前庭に「椰子の実」の詩碑があります。藤村は柳田から伊良湖岬に流れ着いた椰子の実のエピソードをもらい、それをもとに自身の境遇を重ね合わせ作詩したと言われています。
 (ついでに、福井敏晴の『終戦のローレライ』ではこの「椰子の実」の詩が全編とおした隠れたモチーフになっています。)

『ボクの町』乃南アサ/著 新潮社 2001/12/01
http://www.shinchosha.co.jp/book/142522/

平成30年4月4日第52回 国家公務員合同初任研修開講式 安倍内閣総理大臣訓示(首相官邸ホームページ)
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2018/0404kunji.html

自治体職員が読むべき広報の本

自治体職員、必読本!」という記事で一番にあげられてた『空飛ぶ広報室』読了。航空自衛隊の広報官の物語。厚い本だったけれど3日間で読了。仕事上「情報公開」「PR 」とよく口にしていたが浅かったと実感。自治体職員は読んだ方がいい。読むべき。

http://app.f.m-cocolog.jp/t/typecast/484013/470338/95204434

2018/04/09 環境水道部職員の皆さんへ

4月9日 


イメージ 1
 
環境水道部の皆さん、浅麓環境施設組合の皆さんへ

 おはようございます。
 昨日の雪には驚きました。桜と雪の浅間の風景が眺められました。


 先週のニュースで、大相撲の舞鶴市での巡業で市長が倒れた際の対応が様々な話題になっていました。くも膜下出血とのことですが、私自身昨年脳梗塞になったため他人ごとではありませんでした。本当に突然来ます。

 伝統のこと女性差別のこと等の論議になかで私が注目したのは、危機管理対応ができていたかというものです。

 体を使う大相撲の巡業で、AEDが近くに準備されていなかった、訓練がされていなかったのではというものです。
 「正常化バイアス」というのが人にはあって、自分は大丈夫、今回は大丈夫と、自分に不都合なことを考えないようにする特性があるようです。災害時に逃げ遅れるというようなことです。(この特性があったから人類はこれまで生き延びたという説もありますが)。

 自分たちの仕事でも、まさか事故は起きないだろう、というふうに考えがちですが、環境水道部の業務は現場仕事、数多くの施設を抱えていますので、常に何かあるということを前提で毎日いるようにしたいものです。

 大きな事故の背景には小さな事故の積み重ねがあるというハインリッヒの法則というのがあります。日常的な小さな気づきを組織として共有するような仕組みをそれぞれの係で工夫して頂きたいと思います。


 訓練に関連して

 「人間は、読んだことの10%は憶えている。聞いたことの20%は憶えている。見たことの30%は憶えている。(中略)自分で経験したことの80%は憶えている。自分で誰かに教えたことの95%は憶えている。」(1)

 とのことです。

 そろそろ消防団の各分団でもポンプ操法の訓練が始まります。私も最初ポンプ班のときにこんなこと実践で役に立つのかと疑問に思いましたが、繰り返しにより、実際の現場で体が自然に動くこと、班員の意志疎通がスムーズにいくこと実感しました。

 それぞれの課で、危機管理について実際の訓練もそれぞれ計画されているかと思いますが、知識にとどまらせず、身につけ万が一に備えましょう。



 それでは今週も元気に。

 

(1)ロバート・チェンバース著『参加型ワークショップ入門』(明石書店

2018/04/03環境水道部職員へのメッセージ

土屋です。おはようございます。

 本年度も環境水道部長として皆さんと一緒することになりました。

 環境水道部長は現場仕事の職場です。元東京都職員の童門冬二さんの本のあとがきに

「「自治体行政の中心は現場だ」と信じている。・・・現場の動向ひとつでそこの自治体あるいは首長の人気も左右する。つまり現場こそ首長の代行者なのだ。」

 ありました。幸い私たちは小諸市役所の中でも最先端の現場にいますので、誇りを持って仕事をしたいと思います。

 私的には市役所生活38年目で最後の年となります。今年度1年間みなさんどうぞよろしくお願いします。


 さて、昨日の年度初めの式では、市長から訓示の中で挨拶についての話がありました。
上水道課の新入職員K君の挨拶が大きな声でさわやかでとても好感がもてました。高校時代野球部だったとのこと。私たちも初心にかえってお互いに挨拶をしたいと思います。


 もう一つ、市長からは「チーム小諸市役所」という言葉もありました。

これに関連しますが、昨夕のヤフーニュースのヘッドラインにセンバツ高校野球での彦根東高校の記事がでていました。

 
「名門進学校彦根東はなぜ野球で甲子園を沸かせるチームになったのか」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180402-00010006-sportiva-base&p=2 



少し長くなりますが記事を引用します。

「甲子園に出てくるチームは、間違いなく強い。だが、「うまい(技量が高い)」かというと、必ずしもそうとは言い切れない。個々の力はあるのに甲子園に出られないチームが数多くあるなか、個々の力はないのに甲子園に出られるというチームもある。

今大会、鮮烈な印象を残した彦根東(滋賀)はまさに後者のチームだった。

昨夏に続いて2季連続での甲子園出場になるが、前チームでレギュラーだったのはエースの増居翔太と二塁手の朝日晴人くらい。メンバーは大きく入れ替わっている。そんなチームが再び甲子園に出場し、力を出し切った背景にはどんな要因があったのか。

(中略)
ひとりひとりが独立していると感じる。チームとしての太い柱はありながら、個人が考え、有機的にプレーしている。だから彦根東の選手は気後れすることなく大人と会話ができるし、話を聞いていても面白い。

(中略)
彦根東の多くの選手から「集中力」という言葉が出てきた。それでは、彦根東の選手にとっての「集中力」とは何か。

(中略)

甲子園という大舞台で全国の強豪を相手に対等に戦うために、もうひとつポイントになることがあると野嵜は言う。

「有名なチームは体格も大きいし、個人の能力ではかないません。でも、ベンチもスタンドも全員で力を合わせて、たたみかけることで、勝負ができると考えています」

彦根東が甲子園に出場すると、アルプススタンドは大応援団によって真っ赤に染まる。さらに通常よりもアップテンポな応援曲は、対戦チームの焦りを増幅させる。そんなスタンドの後押しとともに、選手たちを力づけるのはベンチの「内助の功」だ。

その中心的な役割を担っているのが、背番号11をつけた控え内野手であり、チームの主務を務める北村駿である。北村がベンチから見ているポイントは、選手の「顔」だという。

「僕はいい人間、明るい人間がいいプレーをできると思っています。試合で緊張していっぱいいっぱいになっている人もたまにいるので、そこで僕が大きな声で『いい顔をしろ!』『笑顔で!』と緊張をほぐしてあげたい。視野が狭まっていると、いつも通りのプレーなんかできませんから」

(中略)

そして、ベンチにも「集中力」はある。試合終盤、「ここが勝負どころだ」と判断すれば、北村を中心としたベンチにも「スイッチ」が入る。

「声を途切れないようにします。集中打のときはベンチが大盛り上がりで、全員が笑顔で声を出している。そういうときに集中打が出やすいということを、僕たちは練習試合を通してわかってきたので」
(後略)

引用終わり

 係ごと、課ごと縦割りで責任をもって仕事することは大事ですが、同じ課、同じ部として意見を出し合い、風通しのよい職場をつくっていきたいと思います。昨年と同じく異動してきた皆さん3課の施設見学など共同での実施を今年もお願いします。

 それぞれ抱えている課題は大きいですが、チーム環境水道部長で明るい顔で、知恵を出し合って頑張りましょう。

もう一度読みたい「自治基本条例」No.3(2016.9.9)

小諸市自治基本条例の小諸市職員向けの解説が庁内イントラに掲載されています。大変読みやすい内容なので、企画課の了解を得て転載させていただきます。



もう一度読みたい「自治基本条例」No.3(2016.9.9)

もう一度読みたい「自治基本条例」No.2(2016.9.1掲載)

小諸市自治基本条例の小諸市職員向けの解説が庁内イントラに掲載されています。大変読みやすい内容なので、企画課の了解を得て転載させていただきます。 http://www1.g-reiki.net/komoro/reik...


もう一度読みたい「自治基本条例」No.2(2016.9.1掲載)

もう一度読みたい「自治基本条例」No.1

小諸市自治基本条例の小諸市職員向けの解説が庁内イントラに掲載されています。大変読みやすい内容なので、企画課の了解を得て転載させていただきます。